弊社で手がけるコンサルティングや研修、あるいは弊社の社員にも、
「自分の強みを見つけましょう」とよくお伝えしています。
私は、そういう“その人の良いところ”を見つけると、本当にうれしいというか、
その人のことを愛らしく感じます。
しかし、とても素晴らしいものを持っている人でも、ご自身ではそれに気づいていない、ということも珍しくありません。灯台下暗しではありませんが、もしかすると、私たちは“対 人”のことはよく見えても、“対 自分”となると、意外と見えていないところが多いように感じます。

ジョハリの窓
では、せっかく持っている強みは、どのようにすれば見つけられるのか─
私は「第三者の目」を大いに活用すべきだと思うのです。
例えば、時々モチベーションアップ研修やチームミーティングの際にお伝えするの
『ジョハリの窓』という考え方があります。
これは、自己分析と自己の公開によって、自他に生じる「ズレ」に気づき、コミュニケーションを円滑にするという、サンフランシスコの心理学者ジョセフ・ルフトとハリ・インガムという人が発表した考え方です。
ここでは
「自分も他人も知っている自分」
「自分は知っているけれど、他人は知らない部分」
「自分は気づいていないけれど、他人は知っている部分」
「誰からもまだ知られていない道の部分」
という4つの枠に自己を分けていきます。
このワークをすることで、自分では感じなかった「強みの種」を見つけられたり、あるいは自分自身も、相手がまだ気づいていない相手の強みを発見し、届けてあげることができます。
自分で見つけられないことは、人に見つけてもらう。
これも、全然「アリ」だと思いませんか?
好奇心を持って接することで見える強み
ちなみに、以前、好奇心の話をしましたが、私は人の強みを見つけるのがとても得意だと思います。その点は、コンサルティングの仕事をやっていて良かったなと思うことの一つかもしれません。
「どうしてこの人は、こんなことを考えるんだろう?」
「こんなことができるの?!へーぇ!すごい!」
このように、好奇心を持って人に接していると、その人の良いところがどんどん見えてきます。
例えば、弊社には個性豊かな社員たちが勢ぞろいしているのですが、
その中でも、とてもすてきなイラストを書くイラストレーターがいます。
「イラストレーター」と言うと、どちらかというとクリエイティブよりで、ロジカル思考に疎いイメージがあるかもしれませんが、
私から見ると、彼女は、数学的というかロジカルというか、そういったクリエイティブとは対極と思える能力にも非常に長けています。
ですので、イラストを描くだけではなく、
「イラストを使って、何かを説明する」ということをやってもらうと、本当にわかりやすく素晴らしい資料を作ってくれるのです。
何かを説明するには、ロジカルな思考が不可欠ですものね。
ところが最初は、彼女にそれを伝えてもあまりピンと来ていない様子でした。
ですので、「すごいな、素晴らしいな」と感じるたびに、そのことを伝えていると、
ようやく最近、
「社長がいつもそう仰ってくださるので、自分でもそうかもなと思えるようになりました。」
と愛らしい回答をしてくれるようになりました(笑)
その人の持つ強みを引き出したいとき。
ぜひ、第三者の目からその人を捉え、伝える、という場を設けてみてください。
きっとさまざまなところで、面白い発見があるはずです。
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